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彩色編@で 塗る面積を小さく・・・とはどこを塗り、どこを塗ってはいけないのでしょう?
絵をドラマとすれば、演出家の仕事のひとつは、配役、つまり主役・脇役・その他大勢のエキストラを決めることにありますが、絵を描くあなたは絵での演出家でもあるわけで、素となる写真を見ながら、配役を決めることになるわけです。
写真を選んだ段階から、あなたの心の中に主役が決まっているはずですが、脇役はそれを補佐するもの、それ以外をエキストラとして、絵を描く前にしっかり決めることが必要です。
そして主役はしっかり塗り、脇役はそれなりに塗り、エキストラは線描きだけで原則塗ってはいけないことを前提に塗り進めることになります。
それではなぜ塗るところと塗らないところを作るのでしょう?
ドラマは主役の存在感がそのドラマの良し悪しの決め手となるように、絵で主役にスポットライトをあてるには、それ以外に余計なものを塗らないことにより必然的に主役の存在感を強める・・・今回の提案はそのテクニックを活用しているのです。
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この絵では左右の建物を省略していますが、それだけではなく6人の人物の線画は描いたものの、彩色を省略しています。
その理由は、この絵の主役は古ぼけた旧市街(ダウンタウン)の街並みであり、その家々の色合いにこそ注目して欲しいからで、もし人物を彩色すれば、そちらのほうに主役の座を奪われるのが明白だからです。
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左の写真から描いたのですが、彩色のみならず線画でも大胆に省略していることがおわかりいただけると思います。
この絵の主役はフェリーを待つ2人の女性で、脇役は岸壁ということになります。後方の通行人はまさにエキストラとなりますが、前後の連帯感を持たせるため、部分彩色をしました。
手前の水面の彩色は、水面であることを理解してもらうため、最低限の彩色としました。
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