秘伝.4

色を塗る面積が小さいほど うまく描ける

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絵画教室の講師の経験から、生徒さんの多くは線画はなんとか描けるのですが、彩色に苦戦しています。
よくあることですが、彩色の初期・塗りはじめはそれなりに魅力的なのですが、塗り進むほどに絵の出来栄えが下降線を辿り、最後はメチャメチャになる生徒さんを多く見ていますが、その原因は画面全体で色彩のバランスをとるのがとても難しいからです。

その解決の第一歩は、画面全体に色を塗るという考え方を捨てて、できるだけ小さい面積で、出来るだけ淡い色を塗ることからはじめることをお勧めしています。
そのほうがずっとカンタンで、失敗のリスクが小さくなるのです。
そのためちょっと塗った段階で勇気を持ってストップし、それを完成作品としましょう。
そして枚数を重ねて自信が出てきたら塗る面積を拡大するのもよし、サッと淡彩で塗る自分流を深める道もあるかもしれません。




作品1-1




















右の写真はこの絵の素となった写真です。

城門の外の岩壁は絵の中でかなりの面積を占めますが、ほとんど彩色をしませんでした。
また、車の横の建物の影も低くし、圧迫感を小さくしました。
それにより2台の車と城内に目が集中し、この城門をくぐって中に入ってみたいという好奇心が芽生えてきたとは思いませんか。







作品1-2




















右の写真はこの絵の素となった写真です。

この絵の主役は教会のある島なので、写真のように写実的に描きましたが、空も海も何も塗らず白いままとしましたが、そんなに不自然ではないと思いますが、いかがでしょう。
手前のゴンドラは遠近感を出すことによる古都の雰囲気を出したくて、弱く彩色しました。






















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