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頼朝と同じ位置から天下を見る

鶴岡八幡宮の最上段にある本宮の前に立ち
一礼をしてからくるりと振り向けば、この風景に出会えます。

眼下に朱色の舞殿が優美な姿を見せ、
その真後ろに今来た大鳥居と段葛の並木、

そして鎌倉の街並みが広がり、
その先にかすかに相模湾の水平線が見えます。

遠い昔、まさにこの同じ場所から手塩にかけて作り上げた鎌倉の町と
その向こうに光り輝く相模湾を見ていたのは
この国の覇王となった源頼朝に違いありません。

あれから800年あまり
彼が考えた国づくりとはまるで違う国が、
目の前に広がっているのではないでしょうか。

描き方のポイント
舞殿と二つの鳥居、その距離感を描き分けることで、この絵からドラマを醸し出すことができるのです。
→詳細はP100「距離感の出し方」参照


朱色が眩しい巫女たちの姿は、
800年前とほとんど同じ姿かもしれませんが、
その中身は全く違っているかもしれません。