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秘伝16  マスキングは気合で描く
マスキング液を使っての絵にこれまで何回も挑戦してきましたが、すべて不満の残る絵しか描けませんでした。
そんな経験を通して、コントロールする能力を超えたところにマスキング方法が効果的なのではとひらめくものがあり、さっと勢いをつけた刷毛の一塗りとマスキングの組み合わせで、新鮮な表現ができたのではないかと思いました。

イタリア料理のシェフを描くことにします。
ホワイトスペースを大きく開けて、その中心に線画で人物を描きました。
マスキング液は水で溶いた生ゴムで、この液を塗った部分には絵の具が乗らないため、その特色を利用した絵を描くことにします。
絵の具を乗せてはいけない部分に、たっぷりマスキング液を塗ります。
マスキング液が乾いたら彩色に入ります。
大きな刷毛にたっぷりと絵の具を含ませ、勢いをつけてさっと一気に塗ります。
度胸と気合が必要なので、エィッヤー!と掛け声をかけて塗るといいでしょう。
絵の具が乾いてから、マスキングの部分を指でこすって取り去ります。
簡単にとることが出来ます。
気合とともに一気に塗った効果がでていると思います。

背景の面白さを生かすため、人物はあえて簡単な彩色とします。

楽しい絵が完成しました。白い白衣は極力彩色しない分、背景を生かしていると思います。