TOPに戻る    




サントロペは地中海での代表的な保養地。
その有名な町も以外と小さく、人口は6000人とのこと
その小ささが、街全体を完璧なまでの美しさに




画家セザンヌのアトリエはこの風景の近くにあります。
彼はたびたびこの風景を描き、サント・ビクトワール山の多くの作品を残しました。
あるとき、突然の雨に打たれて岐路の途中倒れ、
帰らぬ人となったとのことです。





ムスティエ・サント・マリーの家並み

どの村々も、おとぎの国に飛び込んだように美しい。
それは屋根の瓦、壁の色にひとつについてもとても厳しい規制があるからです。
それ以上に、人々は環境を積極的に守ろうという意識が強いからかもしれません。





ガナコビー修道院の聖職者

シトー派の教会は、華美な装飾を戒め、質素で厳しい教えを守っている修道院です。
その質素さが実に美しく、さわやかさを感じます。
この考え方が、プロヴァンスの魅力に一貫して通じているような気がします。




ロルグのシャトー

「シャトー」とは、ぶどうの栽培とそこで収穫されたワインを造る施設をいいます。
訪れたシャトーは、入り口から広大な敷地のぶどう畑の中を車で15分、
そこにシャトーのオーナーの邸宅がありました。
隣接したプチホテルでの宿泊は、忘れえぬ思い出となりました。




ムスティエ・サント・マリーでの昼食

プロヴァンスでの食事の流儀は、外のテラスや庭こそ、心のこもったおもてなしの食卓なのです。
それは郊外や田舎だけはでなく、都会でも同様です。
季節を感じ、風や鳥の声を聞き、通り行く人を見ながら食事を楽しむのです。
日本的にいえば、内風呂より露天風呂がいい、といった感じでしょう。




シャトー・アルヌー近郊の集落

長い歴史の中でこの地もいくたびの戦場となり、その防衛策として高台に集落を移したそうです。
石造りの家は風雪にも耐えて時を刻み、その古さを守ることは、住民の誇りでもあるのです。
丘の下にはヘメロカリスの花が咲いていました。




アプトの朝市

幸運にも週1回開かれる朝市に遭遇しました。
スーパーやコンビニが少ない分、朝市が近郷近在の重要な生活物資確保の場となっています。
そのためもあって、新鮮で上質な商品が所狭しと並んでいました。




マルセイユの漁師さん

市の中心に港があり、漁船が次から次へと到着し、その場で捕り立ての魚を販売します。
漁師さんはすぐさま魚屋の販売員となるわけです。
マルセイユはフランス第2の都会。陽気でぶっちゃけた街との印象を受けました。




カシーの街角

小さな港町なのですが、目をみはる美しさです。
年に4回は海外旅行をする旅マニアの友人は、
住んでみたい世界の街のトップ3に、この街を選んでいます。
街中に咲く花、特にブーケ゜ンビリアの花の鮮やかさに感動しました。




エクス・アン・プロバンスの女性

テラスでの食事は、道行く人々をウオッチングする楽しみも、おいしい食事の一部です。
この街は若者が多く、ポッカ〜〜ンと5秒間ほど口を開けっ放しにするほどの美女も通ります。
それにしてもヘソ出しルックとケイタイは、どの国もいっしょのようです。





早朝のシャトー・アルヌー

旅は異文化との触れ合いとすれば、そのとっておきの時間が早朝なのです。
薄暗いうちにホテルを抜け出して散策すると、沼のような河の淵に出合いました。
陽が上るとともに景色が早送りVTRのように変化し、自分が自然の中に溶け込んでいく錯覚に陥りました。



サントロペの帽子屋さん

プロヴァンスは陽が強いためか、空気が澄んでいるためか、鮮やかな原色がとても似合います。
その気候のように、人々は陽気で開けっぴろげ、ポジティブ・シンキングの地域性とのこと。




システロンの要塞

石灰岩の切り立った山を、そのまま生かした要塞が町を見下ろしています。
・・・となれば、シストロンの町は城下町ということになります。
歴史の重さを感じさせない、明るく陽気な町でした。



アビニオンの不思議な橋

早朝のアビニオン。街を取り囲む城壁を抜け出るとローヌ川の河畔に出ます。
目の前に歴史を感じる石造りの橋がありましたが、よく見ると河の真ん中で橋が途切れています。
そのように作られたのか、歴史の変遷の中で消失したのか、不思議な光景でした。



レ・メーのオリーブ農家

オリーブの栽培と、オリーブオイルを製造している農家の片隅の風景を描きました。
こんな田舎生活は最高の贅沢! 都会生活など色あせて見えます。
プロヴァンスの名前は、特定の地域を指すのではなく、オリーブの茂る地域を指すそうです。
今でもフランスパンにちょいとオリープオイルをつれて食べると、プロヴァンスが蘇ります



オランジュのローマ劇場からの眺望

ローマ劇場は紀元前に建てられた劇場とのことですが、この夏もここでオベラが公演されます。
世界遺産ともなっている劇場ではなく、180度回転して、客席上部から見た町並みを描きました。
絵は描き手の主観そのものです。
私には世界遺産より、この風景のほうに強いインスピレーションが沸いたのです。



シルヴァカーヌ修道院のプラタナス

アヴィニオン近郊のシルヴァカーヌ修道院前のプラタナスの樹です。
この旅で発見したことですが、プラタナスの樹は心を癒してくれる力を持っているような気がします。
木陰に腰かけ、風が木の葉をそよぐ音を聞いていると、体が自然の中に溶け込んでいくような気がします。




ルシヨンの広場

プロヴァンス一帯は石灰岩質ですが、その一角に黄土色の地があり、そこにルシヨンがあります。
その土はオークルという顔料となり、塗り壁などに利用されます。
オークルが主要産業の町の家々はすべてオレンジ系の色。オークル壁の見本のような街でした。




アプトのワンちゃん

人でごったがえすアプトの朝市に限らず、フランスでは人ごみの中でも平気でワンちゃん同伴です。
それもそのはず、ワンちゃんはとても行儀よく、決して威嚇したり吼えたりしません。
わが愛犬に爪のアカを煎じて飲ませたい。むしろ飲むのは、私かもしれない。




カシーのヨットハーバー

どうしてブロヴァンスの海は、こんなにも引き込まれるように青いのでしょう。
水が澄んでいるから、太陽の光が強いから、石灰岩の白砂だから・・・。
スカッとした明るさに、心まで弾みます。




ヴィルドン渓谷のロード・レーサー?

ヨーロッパのグランドキャニオンといわれるヴィルドン渓谷。
曲がりくねった長い上り坂をたくましく登りきったロード・レーサーは、どう見ても70歳過ぎの老人でした。
サイクリングはフランスの国技。老若男女が楽しんでいました。



エクス・アン・プロヴァンスの窓辺の花

窓辺の花は自分たちが楽しむためではなく、道行く人が楽しみ、街の景観のために飾るのです。
周りを、街を美しく飾ることで初めて、自分が美しくなる・・・。
この国の人たちは、「美」に対して非常に高い価値意識を持っていることに痛感させられる旅でした。




ロルグのぶどう畑

6月のこの時期、とても小さい赤ちゃんぶどうが無数に付いていました。
プロヴァンスは世界的なワインの産地という口実で、毎食味わわせていただきました。
しかし、プロヴァンス、ボルドー、カルフォルニア、甲州・・・違いがわからない。
もっと言えば、500円のワインと5万円のワインもかわからないまま、「うまいね〜」といって飲みました。



セナンク修道院のラベンダー畑

人里はなれた山間に質素な修道院があり、その周りが鮮やかな紫色のラベンダーの畑がひろがっていました。
夢のような世界・・・と言いたいところですが、訪れたときは三分咲きというところでした。
でも、絵は爛漫の満開として描きました。自由に調整できるところも絵の魅力です。




夕暮れ時のアビニオンの法王庁

歴史の一時期、アビニオンに法王庁がありました。巨大で荘厳な建物がそれです。
6月のこの季節、陽の沈むのが遅く、この風景は午後8時半。ようやく夜のとばりが降りようとしています。
しかし、街はこれから活気づきます。




エクス・アン・プロヴァンスの美女

彼女が通ると、食事をしている人ははしを止め、会話している人は中断して、目で追いかけます。
見る人も幸せ。見られる人も幸せ・・・・これがこの街の礼儀というか流儀のようです。
何か問題あるでしょうか?



エクス・アン・プロヴァンスのおまわりさん

歴史ある街並みは、狭い道が入り組んだ街でもあります。
そこで登場するのが、自転車に乗ったおまわりさん。
日本でも警察官がママチャリのような自転車にに乗っていますが、かっこよさからしてえらい違い。
「美」への意識の違いかもしれません。




エクス・アン・プロヴァンス、セザンヌ家の猫・ポーラ

印象派の画家 ポール・セザンヌの晩年を過ごしたアトリエ兼住宅は、記念館となっています。
その家の現在のご主人は猫のポーラです。(ポールの女性名詞がポーラとなります)
とても愛想がよく、来る人毎に愛嬌を振りまいていました。




マルセイユの近郊

大都市マルセイユから車でほんの20分も走れば、広大な石灰岩台地に入ります。
そこは無人の台地。曲がりくねった道を行けども行けども人の住まいらしいものがないのです。
プロヴァンスの広さ・奥の深さをしみじみ感じました。

もう一度トビのように、マルセイユの空を飛んでみたい・・・そんな気分の旅でした。










>