写真の合成1  さりげなく小道具を入れる

トレース水彩画は写真を素に描く画法ですが、出来上がりも写真どおりになる必要はありませんから、絵の雰囲気をより高めるためには、2枚以上の写真を合成することにより、ぐっと意図した雰囲気が表現できる場合もあります。
今回はさりげなく小道具を入れることにより、絵の雰囲気を高めます。


  ここをクリックしてトレース水彩画の素となる写真をプリントアウトしてください。


休憩中の少年サッカーチームを写したのですが、サッカーに詳しくない人が見れば、状況がよくわからない恐れがあります。そのためたとえばサッカーボールがそばにあればより雰囲気がでると思いませんか。

   サッカーボールの写真を合成することにしました。

   少年たちの線画が完成した後に、サッカーボールをトレースします。
この場合のコツは、合成したことが悟られないような自然な雰囲気への配慮が必要です。

   さりげなく(目立たぬように)置いたサッカーボールがあるだけでなんとなく試合と試合の合間の昼食時間で、よ〜し今度もがんばるぞ!という雰囲気がでますね。

ここをクリックして線画から開始する方法もあります。






この絵は風景画などでの情感を表現するのではなく、現代っ子たちの今を捉える気持ちで描きました。
そのためあえて鮮やかな色を積極的に使い、彼らの生き生きした表情を強調しました。そのため背景などのホワイトスペースを
広くとることによりその意図を強調しました。
たとえば手前の少年のメガネは激しいスポーツにも耐えられるように出来ているスポーツ専用メガネのようです。
私たちの子供時代にはそんなものはあるはずはなく、ずいぶん用具なども進化したのだな〜としみじみ思いました。

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