さっと描く12 空はまっ先に描く

空を描くには、こせこせせず筆の勢いを生かして描きたいですね。
しかし実際は塗ってはいけない部分などあり、はみ出さないように、塗り残しがないように塗るのが大変です。時間もかかり、その上塗った先からドンドン乾いていき、不自然な筆の後が残ります。
そのため空はまっ先に塗ることにしています。それも木々や建物を無視して奔放に塗ります。
タップリの水で溶いた絵の具同士が相互に干渉しあい、水彩画独自の色ムラが生まれるのも魅力的です。

ここをクリックすればトレース水彩画の素となる原寸写真が出ます。

フランスのトゥールーズの風景です。
写真が静的過ぎるので、空を躍らせてみたいですね。

木々や建物を無視して、まず空を塗ります。
タップリの水で溶いて数色の色をすばやく塗れば、色が干渉しあいます。

ここをクリックすれば左の絵の原寸が出ます。この段階からチャレンジするのもひとつの方法でしょう。

その次からは通常の塗り方で描いていきます。
最初はモノクロでで描きました。





空を塗った色の上に建物などを描くと多少色がくすみますが、それが逆に古い町並みの情感を表現できたと思っています。

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