さっと描く7　重ね塗りしないで一色で終了する これまでのトレース水彩画では、初心者を対象として彩色方法は重ね塗りすることを推奨してきました。その理由はカンタンに失敗なく彩色できるからです。 今回はちょっとステップアップして、彩色は基本的に1回きりで概ね終了とする彩色方法です。 このポイントは第一色のモノクロはしっかり描くことと、対象物を大きくとらえ、詳細にこだわらないことです。

クリックすれば絵を描くための原寸写真がでます。 大山の千枚田の風景です。

線画につづきモノクロの絵が完成しました。 手前のわらの山を強い明暗で描き、その分背景を淡い調子でまとめました。 ここをクリックすればこの状態の原寸コピーが出ます。 あなたもプリントアウトして、この段階から彩色にチャレンジしてください。

彩色のポイントは別紙での試し塗りにあります。色合いも大切ですが、水との混合による濃淡もチェックしてください。 それらの色を前もって作っておき、彩色時には一機に塗るようにしましょう。

塗り重ねずさっと1回だけを塗った段階の絵です。たった1回なのにしっかり絵になっていますね。 この彩色の所要時間は約15分。スピードもとても大切なのです。 塗った色が乾かないうちに別の色を横に塗るために、色同士がにじみ合い、柔らかな色調になることを意識しているからです。

多少修正を加えて絵が完成しました。 さっと描くことは、水彩画の特質であるみずみずしさを表現することができます。 目次へ　　ラインへ