さっと描く5  モノクロでしっかり描けば、後は簡単


トレース水彩画では、最初の彩色はモノクロで描くことをお薦めしています。なぜなら圧倒的にカンタンに彩色できるからです。
彩色といえば、色の種類、色のにごり具合、色の明るさ暗さ(色相・彩度・明度)の3つの要素を同時に意識しなければならないから難しいのです。
最初をモノクロで描く方法とは、、色の種類や色のにごり具合をまったく無視して、明るさ暗さだけを意識して描けばいいのですから、ずっとカンタンに描けるのです。
同時にモノクロで描けば、次の彩色がグッとカンタンにもなるのです。今回はその実験をしましょう。

クリックすれば絵を描くための原寸写真がでます。

この写真の主役は中心の杉の木ですが、その右の細い杉は邪魔なようです。
背景の2本の杉の木も人工的なので、省略することにしました。

最初は線画で描き、その上に主役となる杉の木をモノクロで描きました。暗い部分を確認しながらていねいに暗い色を塗ります。
線が込み入っているのですが、間違えないように塗ることが大切です。

いよいよ杉の木の色を塗ります。
緑というよりうぐいす色の絵の具を混色し、試し塗りで納得のいくような色を作ります。
彩色は白い部分だけでなく、黒い部分も含めて杉の木全体を塗ります。
テクニックなど必要ありませんが、注意することはただ2つ、はみ出さないように塗ることと、塗り残しのないようにきちんとすることです。


ここをクリックすれば、上記のモノクロの絵の原寸がプリントアウトされます。
このプリントを取り出し、あなたも実際に塗ってみることをお勧めします。


モノクロの絵の上に単純に色を一色塗り重ねただけで、生き生きした杉の木が描けました。
そうなのです。モノクロから先に描けば実にカンタンに彩色できるのがおわかりいただけたと思います。

ぜひあなたもトライしてください。以外にカンタンに左の絵のように描くことができます。






主役である杉の木は上記のようにだだ一色を重ね塗りしただけで完成となりました。
この絵は早朝の風景を描いたもので、コントラスト強調して描くことにより、日の出の光感が表現できたと思います。

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