しっかり描く12. 塗り重ねて色にコクを出す

透明水彩は色の上に色を乗せる足し算の描き方が基本です。
Aの色の上にBの色を重ね塗りすれば、A+Bの色となります。透明水彩とは重ねて塗っても、絵の具が透明なため
下の色が残る特性があり、その特性をフルに生かして彩色します。
彩色した上から全体のバランスを見ながらより強い色・彩度の高い色を重ね塗りすれば、色にコクが出ます。

クリックすれば絵を描くための原寸写真がでます。
これを素にあなたも絵に挑戦しませんか。

今回からその写真を大きくし、描きやすくしました。


富士山の裾野の忍野村を流れる清流での
フランフィッシングの風景です。

線画ですが、木の部分も細かく線を入れ
ティストを表現しました。

第一色は紺色で描きました。
この段階での最大のポイントは、陽の当たる部分と日影の部分を意識して描き分けることです。

モノクロで描かれた絵の上にサッと素地の色を塗れば、面白いように絵が浮かび上がります。
淡彩画の場合は、この段階で完成したといってもいいでしょう。

見本の写真を見ながら、より強い色、より鮮やかな色を塗り重ねていくと、絵がドンドン生き生きし、コクが出てきます。


色を塗り重ねるといっても最大4色までで、それ以上になると絵がくどくなります。ご注意ください。
絵の最後は不透明絵の具の白色と、白をベースにした混色で、釣竿や川の水の光を描いて絵が完成しました。


目次へ ラインへ