彩色偏4. 塗り色にたっぷり水を含ませ、厚く塗る


透明水彩の面白さは、水をコントロールし、水の特性を利用することにより、透明水彩独特のみずみずしく豊かな表現ができることにあります。

初心者の多くの方は混色して塗り色を作っても、水の含有が少なすぎ、塗っても刷毛の後が残ってしまうこともあり、ギスギスした余裕のない絵になってしまいます。
塗り色は混色して作った色に、たっぷり水を加えるとそれだけ色が淡くなりますが、その分厚くぼってり塗るようにしましょう。それにより水が画家の手を離れ、勝手に紙の上に模様を作ってくれます。それが不思議な味を醸し出します。
また、今後詳しく説明するティッシュペーパーでの淡い色の微妙なコントロールや、他の色との混ざり合いなども可能になり、透明水彩の醍醐味を楽しむことができます。


ここをクリックすれば、拡大された原寸写真がでます。

唐辛子の鮮烈な赤を表現したいですね。

線画と第一色の明暗が完成しました。
第一色は黒色+紫色でつくりました。

塗り色の水との混合具合をご覧下さい。
薄い部分(右上)は相当淡い色になっているのがおわかりかと思います。

どんどん厚く塗っていきます。

色が乾いたら、同じ色を塗り重ねると、色が鮮烈な深みを増していきます。


絵が完成しました。唐辛子の不規則なハイライトによって唐辛子のディテールが表現できたと思います。

目次へ ラインへ