基本偏2 トレース水彩画の手順のすべて

トレース水彩画は以下の描き方の手順で描き進みます。
トレース水彩画の描き方の基本がわかります。必ずご覧ください。
トレース水彩画の「そろえる道具」はここをクリック

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1.写真をブリントアウト




ここをクリックすれば、拡大された写真が出ます。

その写真を素にトレースして描きますから、拡大写真をプリントアウトしてください。



1-a






プリントアウトされた写真です。この写真がそのままトレース水彩画の素となります。
写真の上下の余白を切り落としてください。



2.画用紙に固定





画用紙の中央に写真を置き、上部のみマスキングテープで止め、途中で写真をまくって線の出来具合を確認しても、ずれないようにします。



3.カーボン紙を挟む





画用紙と写真の間にカーボン紙を挟みます。
カーボン紙の表裏を間違えないようにご注意ください。




4.ボールペンでなぞる




赤いボールペンで輪郭からなぞっていきます。
文字を書くより強めの筆圧で描いてください。





4-a




失敗しない線画のコツは、時々めくって線の強さなどを確認することにあるようです。




4-b




実際の葉の葉脈は明るい線ですが、黒い線画で描くことにしました。
線画の出来栄えは線の強弱が決め手です。葉脈の線は輪郭より柔らかい筆圧で描きます。



4-c.線画の完成




線画が完成しました。ここをクリックして、原寸大の出来上がりをご覧ください。

写真をなぞってトレースしたので、カンタンに完璧なデツサンが描けました。



5.明暗を描く



彩色の段階に入りますが、最初に塗る色は私は黒色を最初につかえうことをお薦めします。
このほうが絵全体がイメージできるため、初心者の方も全体を把握することが出来、結果としてよりカンタンに彩色できる方法だからです。 

彩色の場合は、画用紙に塗る前に別の紙に試し塗りをして、確認してください。

この場合の黒は、漫画制作用墨汁が最適です。
決してにじまないからです。
5-a




手本となる写真を見ながら、明暗の調子だけで描き進めます。
それにより全体の立体感を把握でき、絵の出来上がりがイメージできますね。




5-b.明暗の完成




ここをクリックして原寸大の明暗での絵をご覧下さい。

ここまでくれば彩色はグッとカンタンになり、この上に色を塗り重ねることになります。




6.彩色する




100円ショップの絵具は6色しかありませんから、赤・青・気・緑 の4色をパレットに出します。
これと黒の5色の混色で、すべての色を出すことが出来ます。

白色はこの段階では使用しません。

6-a




まずりんごの赤を作ります。
写真を注意深くみれば、同じ赤でも青味のある赤と、黄味のある赤がありますが、最初は青をほんの少々加え、青味の赤をパレットで作ります。




6-b




この段階は黄色を混色した朱色系を塗っているところです。
水彩画の彩色では塗った上に重ね塗りが前提となります。





6-c




葉の色は青色+黄色の混色を作ります。





6-d




枝の茶色は 黄+赤+青の混色です。試し塗りを充分おこなって納得のいく混色を作ります。




6-e




りんごの写真をよく見ると、下部にかなりの緑色がありますね。そのため、黄+青で作った緑を塗り重ねます。




6-f




混色で作った青紫色で、影の部分を塗ります。





7.白色で修正




白色は最後に使用します。ハイライトや色のはみ出した部分の修正のほか、この絵ではりんご表面の斑点も弱い白で描きました。
白色は原則として、最後の修正以外に使用しないほうがいいでしょう。


8.完成




絵が完成しました。
ここをクリック、実物大の原画です。

No1は基本の描き方として、極力写真に忠実な彩色をしましたが、もっと簡略化した淡彩で描く方法もあります。
次項以降もお楽しみに。

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