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身近な人の、美人画を描こう。 


身近な人を描くと言っても、子供や孫などの年少者はいいのですが、女性を描くとなると、似ていることもさることながら、(実物以上の)美人に描く必要があります。
以前に依頼の肖像画を描き、自分ではいい出来栄えだと思ったのですが、依頼者は不満のようで、その原因を聞いてみると、あまりにも似ていたからのようでした。

美人画のポイントは

①絵の素となる写真は重要で、写真を通してモデルとなる方のチャーミングポイントを探し当てることにあります。

②絵の描き過ぎは厳禁で、あっさり仕上げることがポイントです。


・・・というわけで、まなみさんの肖像画を描くことにしました。
 
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  ①写真を通してチャームポイントを探し当てる

まなみさんの何枚かの写真を撮ったのですが、私は3番の写真を選びました。

まなみさんは知的で淑やか、その上日本的な魅力を持っていますが、それを最も表しているのは正面写真よりも、ななめ横顔が美しく、まさにチャームポイントと思ったからです。 
   
  ②描き過ぎ厳禁 あっさり描く 

線画の段階ですが、何といっても目を極力強調することがポイントで、強い筆圧で描きます。
前髪もチャームポイントですから、しっかり描きます。

その逆に鼻を抑え気味に描くだけでなく、シワは最小限に抑えて描く方がいいでしょう。
   
   
  モノクロの段階は、髪の分部と、極力弱く調子を付けました。 
   
   そして、絵が完成しました。

背景の色は肌色の反対色のブルーにすることにより、肌の美しさを強調しました。

気になる部分、描き足したい部分が多々ありますが、
これ以上は筆を入れれば入れるだけ、美人度は下がっていきます。

絵も現実もそうですが、勇気を持って止めることが、とても大切です。
   


その他の肖像画をご紹介します


 
 
 
顔を描き過ぎないことが肖像画のポイントですが、それでは絵が弱くなってしまう恐れもあります。
その解決策として、帽子をかぶってもらい、顔の周りを黒くすることで、顔が引き立ち、魅力的な肖像画となります。
   
   肖像画はデリケートな色彩の変化を描き分ける必要があり増すが、水彩画では高度なテクニックが必要となります。
その代案として、水彩画の彩色の上から色鉛筆でていねいに加筆するのがずっと簡単な方法です。