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淡彩画は塗らない、描かない技術が必要です 

淡水画の魅力は、絵画初心者で彩色が苦手の方が、ちょっと彩色するだけで終了するこの描き方をマスターすることで、絵に自信を持つことが出来る効果があります。

一般的には淡彩画とは、薄く色づけした絵のことを言いますが、トレース水彩画で淡彩画を描くには、デッサンが完璧なため、全体的に薄い色や淡い色を塗ればいいということではなく、描くべきところはしっかり描くものの、描きたくないところや、強調したくない部分は、描かない、もしくは線画は描くものの、彩色ない描き方となります。

 
 
  バリのルーブル美術館、ミロのビーナス像の風景です。
多少ラフな線画が完成しました。 

当然ながらこの絵の主役はビーナス、
脇役は鑑賞する人ということになります。
   
 
淡彩ですから、モノクロの行程はありません。
その上意図的にラフなタッチで塗るのが効果的です。
最初の一色は淡いオレンジ系で上品な美術館の雰囲気になったと思います。
この段階では、色味的にちょっと物足りないですね。 
   
 
鑑賞する人の一部の人に彩色しました。
ビーナスを引き立たせるには、
色彩的にちょうどバランスがいいかもしれません。
   
 
彩色を進め過ぎると、人物の存在が強くなる分
ビーナスの存在が弱くなり、
絵が平凡になりました。

ここまで描けばちょっと描き過ぎで、
和多田氏の薦める淡水画は、
上の段階でストップし、完成とするべきでした。
   
 

いろいろな種類の淡水画を紹介します。彩色しない手抜きの部分を注目してください。
 
   
   
   北鎌倉の浄智寺は緑が深く、
木漏れ陽が癒されるのですが、
そんな風景をあえて淡彩画で表現できないかと挑戦したのがこの絵です。

相当雑にすきましたが、その雰囲気が表現できたと
思います。
   
 
   
  ヨーロッパの家並みは古く、各家の壁の美しさに圧倒されました。
そのため人物を彩色しないことで、 絵のテーマが壁の色合いにあることが明確化されたと思います
   
   海の波打ち際で遊ぶ親子ですが、
2人に焦点を当てたいため、
あえて背景の海などを省略し、色彩だけでそのイメージを表現しました。
   
  ここまで彩色しなくても、線がしっかり しているため、
絵として成立するのです。
彩色が苦手な初心者の方は、思い切った彩色の省略こそお勧めの描き方となります。