私は根が単純なのか「水のある風景」は、乾いた心をみずみずしく潤してくれる「癒しの風景」に映るのです。
これからいろいろな「水のある風景」を描いていきますので
それらの絵を通して、あなたも多少とも癒されるのなら、私はとてもハッピーなのです。

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火力発電所の見える風景

風景画で特に留意するポイントは、遠近感を出すことにあります。
この絵では火力発電所とその半島を極力弱く・そして青く描くことにより、絵に奥行きが表現できました。





ルアーフイッシング

手前にいろいろな木々や草があったのですが、あえて取り去ることにより、
りルアーフイッシングを楽しむ人に絵の焦点を明確にしました。





緑の中の蒸気機関車

新緑の季節を絵にしたのですが、緑色といっても木の種類によって多様にあり、
また光と影、距離によって微妙に違ってきます。
それを描き分けることがこの絵の魅力に繋がるようです。





巨木と古いお墓

ドライブ中に100メートルほど通り過ぎてから、「もしかして絵の素材になる風景があったかも・・・」と
車を道端に止めて戻ってみると、この風景に出会いました。
絵の楽しさは出会いのたのしさであり、発見の楽しさでもあります。




ジンギーのある風景

影の色は灰色ではありません。
影といえども、光はいろいろなものに反射し、その色を拾って影を明るくします。
この絵では青空の反射を意識し、紺色としました。




池一面の蓮の花

蓮の葉は緑なのですが、青緑から黄緑までいろいろな緑が複雑に入り混じっており、
これらをしっかり描き分けることで、豊かな表現ができます。





里山に咲いた桜

長い冬が過ぎ、里山の小さな祠の脇の桜が満開になりました。
ソメイヨシノの時期より早く、色もピンクが強いので、この桜は「かわず桜」のようです。
桜の描き方は、
まず枝だけ描き、その上から不透明水彩絵の具で花びらを描いていきました。




緑の中のシルバーのクーペ

車(レクサスSC430)を買い換えたのですが、私は根が単純ですから、うれしさの余り絵に描きました。
この車はコンバーティブルなので、オープンカーとして試乗したその爽快感を表現したく、
泉に面した、目に沁みるような緑の森をその舞台としました。




薄暮の鎮守様

薄暮の上に、朝からのしとしと雨が降る・・・絵としては最悪の状況をあえて表現しました。
私の少年時代の情景は、青空の下の明るい印象というより、こんな天気の中のイメージだったかもしれません。




田植え前の水田風景

この絵のポイントは背景の山並みの描き方にありますが、これはトレース水彩画のテクニックのひとつである
「勝負の一色」で描いたものです。
このテクニックを効果的に使えば、これまでにないいろいろな表現が可能となります。





カモのいる風景

実際の写真でのカモの背景となる風景は、民家が立ちこめ絵になりにくいため
背景にたっぷりの水を含んだ藍を塗り、そのシミをそのまま背景として利用しました。





大木のある家

この絵の主役は大空に広がる大木です。
とはいえ大木を表情豊かに描くのは大変で、それには愚直に葉の明暗をトレースし、
陰の部分にしっかりと墨を入れていくしか描く方法はありません。





緑が目にしみる

私にとっての最高に美しい日本の風景のひとつが、6月ごろの一面の緑の水田風景です。
その圧倒的な緑の表現方法として、数回にわたり同じ緑色を塗り重ねてみました。






快晴の朝

一日中憂鬱な雪が降り続き、次の朝になるとそれがなんとしたことか、雲ひとつない快晴になりました。
この時の明るさは目を開けていられなくなるくらい強烈で、心まで一気に開放された気持になります。
そんな「スッコーン」とした風景を描いてみました。





赤い鯉

湧水の流れと赤い鯉の絵の主役は、冷たく澄んだ水が作る水面の美しさです。
水面を表現するコツは、水の揺らぎを極力正確にトレースすることです。




初夏の緑

絵全体をもっとも緑が目に沁みる、初夏の濃い緑一色で描くことにしました。
緑一色といっても、距離により、場所により、植物の種類により微妙に色が違うため、
その違いをできるだけ正確に表現することを心掛けて描きました。





清流

まったく濁りなく澄んだ水の流れと、その下に咲く水草の緑、そして流れに写り込む新緑と青空の色、ひれらの3つの要素がひとつとなって清流を彩っています。
それを表現するため、できるだけ正確に実物の色彩を再現しました。





まぶしい朝

朝は陽の光が低く「逆光」になっているため、とてもまぶしい朝の風景となりますが、その光線の角度によって、絵のようなビビットなみずみずしさを表現することができるのです。
もし、同じ風景で朝の光が画家の後からさして、上の木が暗くならない「順光=影のない風景」の光だとしたら、まるで味気ない風景になったと思います。
画家にとって「影」はとても大切な武器なのです。




緑のトンネルをぬける白い滝

目にしみるような緑と滝の白さの対比がこの絵の魅力ですが、絵のポイントは緑の木々の表現にあります。
たとえば群集を描く場合、人間ひとりひとりをていねいに描かざるをえないように、
この絵ではそれぞれの木の個性を引き出すように、一本一本をていねいに描きました。




安曇野から見た北アルプス連邦

もう春なのに北アルプスの山々の上には、まだ白雪が残っています。この雪模様の形を見ながら季節の移り変わりを実感として知り、農作業をするそうです。
「あの山の雪が兎の形に見えるから、もうすぐ田植えだな〜」という具合に。





私の原風景としての棚田

少年時代、わが家は半農としての稲作を生業として、労働力といえば家族だけですから、私も働かされました。
だから私にとっての稲作のイメージは、田植えから精米までの辛くて苦しいだけの耐え難い苦痛の思い出が強く、美しい棚田を見ると、より強くその思いが増幅するのです。
だからそれは単に美しい風景というより、日本人の血と汗と執念が作り上げた、最高の芸術作品として私には映るのです。





水を飲みに来たエナガ

エナガ鳥のいる風景は、「深い緑」の中にあるのですが、それを表現すべくあえて「黒」を背景とし、チラリと「緑」を感じさせるように表現しました。
なぜなら「緑」にすると、あまりにも絵が当たり前と言いますか平凡になり、その分絵の力が弱くなってしまうと思ったからです。






雪の湖畔

これまでいろいろな絵を描いてきましたが、こんな地味な絵をかいたのは初めてです。
それでいて決して暗くなく、むしろ明るくて力強い兆しが感じられる絵、私の心のうちを素直に表現しているような絵が出来ました。
これからももっとこんな絵を描いていこうと思っているところです。





小坪港の朝

毎朝の散歩で、わが家から数分も歩けば、つり舟が出発するこの風景に出会います。
このタイプの絵は、トレース水彩画ならではの特色を生かして描けば、容易に描くことができます。
トレース水彩画は線画と彩色に分かれていますが、線画は写真をトレースするだけですから、彩色と比較して圧倒的にカンタンに描くことが出来ます。
だから上の絵のように、ゴチャゴチャした絵ほど線をしっかりと線を描き込み、その分あっけないほどカンタンに彩色すれば、絵の完成となります。





静寂の小網代湾

三浦半島の突端部分はフィヨルドのように入り組んだ湾がいくつかあり、そのひとつの小網代湾のもっと奥のどん尻に、息を呑むような風景がありました。
時が止まるとはこのことで、長い時間すべての風景が微動だにしない、そんな静寂の美しさを描こうと思い、すべての色彩を青系統だけに絞って描いてみました。





雨上がりの伊根の港

日本全国いろいろな港町を訪れましたが、伊根ほど美しい漁村はありませんでした
急峻な山が海に落ち込み、その境にへばりつくように漁村が並び、各家の軒先がからそのまま船の出入り口となている、その独特の佇まいは、海の幸にすべてを依存した心意気を感じたからかもしれません。






湧水からの流れ

この川は富士山の湧き水がそのまま川になったもので、澄んだ水がサラサラと流れていました。
水が緑に映えるのは、周囲の木々の反射なのか、川底には緑の草が茂っているその緑なのか・・・この複雑な水面をそのまま正直に描くことにチャレンジしてみました。






河川敷で憩う市民

金沢の市内を流れる犀川の河川敷は、市民の大切な憩いの場です。
私の実家(もう両親はいませんが)はこの川沿いの上流にあり、この風景も、ほとんど昔の姿と変らないので、懐かしく思いながら描きました。
40年以上たった今、故郷で知り合う人はほとんどいなくなりましたが、知り合う風景はまだまだありますよ。




早春の湖畔風景

この湖畔の風景に出会ったとき、その風景に世間の喧騒からはなれた不思議な安堵感と言いますか、宗教感すら感じました。
その心象を表現したく、ほとんどの色を捨て去り、青系統だけで表現することとしました。
そして、ポイントとなるのはほとんど完璧なといってもいいくらいのスムーズなグラデーションで描くことにあり、それにより心癒される心象情景を感じる絵になったのだと思います。





ダイサギのいる水辺の風景

今開発中の新テクニックを使って描きました。
通常の水彩画では、背景を単一の色調でムラなく、ましてやスムーズなグラデーシヨンで描くことは出来ませんが、開発中のテクニックでは簡単に描くことが出来ます。
現在はこのテクニックの活用ケースの拡大を開発中ですが、まだまだいろいろな種類の絵を描けそうな気がしています。





タチアオイの咲いている風景

この絵は何枚もの失敗の末、ようやく完成しました。
それはタチアオイの花や、背景の山などを描くうえでの失敗ではなく、空の描き方で、これまでにない全く新しい描き方を試みたからです。
水ににじむ水彩画の特性を生かした描き方を開発すれば、これまでにない新しい世界がまだまだ表現できると思って研究を重ねています。





光明寺さんの蓮の花

家のすぐ近くにある浄土宗総本山の光明寺さんはとてもおおらかな寺で、自由に本堂に上がって、その廊下から庭園を観賞することが出来ます。その中でも庭園の中心にある池に咲く蓮の花が見事で、時を忘れてしまいます。
この絵の主役は当然蓮の花なのですが、脇役である葉の緑こそが花の美しさを生かしているのではと思い、葉それそれの緑の微妙な色合いを丹念に表現することに力点を置いて描き分けました。




キヅタアメリカムシクイとバードウォッチャー

どういうわけか、キヅタ何とかと言う一羽の珍しい小鳥が鎌倉の海岸に迷い込み、それを目当てに北は北海道、南は九州からバードウオッチャーが押しかけているのです。
私は珍鳥よりも、バズーカ砲のようなカメラを備えて必死に狙っている人間という動物の珍行動の方に、はるかに興味があり、それを絵にしました。好奇心こそ絵の絶好のテーマなのです。




新緑の奥入瀬渓谷

緑美しい奥入瀬渓谷に感動しながら写真を撮ったのですが、自宅でその写真をアップしてみると、何とほとんどの写真が手ブレしているのです。それは私の技術の未熟もありますが、それだけ緑が深く、暗かったのです。
奥入瀬の清流は、圧倒する奥の深い緑の中を流れているのですね。
この絵では彩色後に、黒いボールペンで線描きして仕上げました。




朝の光の中の白山

私の生まれ育った白山市山島地区は、霊峰・白山を仰ぎ見る田園地帯にありました。
小学校への通学路は、1キロの田んぼの中のジャリ道を、斜め右に白山を見上げながら通ったものです。
宗教心の強いこの地域では、「神の宿る山」として教えられ、素直に信じていたのは、白山があまりにも美しく、そして大きな存在だったからでしょう。




春の小川の風景

この絵を描きながら、少年時代を思い出しました。
とうとうと流れる小川の水を飽きもせず見ているうちに、水が流れているのではなく、自分がスーパーマンのように水面すれすれに空を飛んでいる錯覚に陥ったことを・・・。
見過ごしてしまう水の流れですが、ていねいに描くと面白い効果が表現できます。




鎌倉・由比ガ浜海岸での2人の女性

水彩画を経験したことのある方なら、この絵の描き方が通常の描き方でないことがお解りだと思います。
そうです!マスキング画法で描いたのです。人物をマスキングし、背景の水を描いてから、マスキングを剥がして人物の彩色をしたのです。
これまでどれだけマスキング画法に挑戦したでしょう。数多くのマスキング液を購入し、あれやこれやいろんな挑戦をしたのですがすべて失敗に終わり、もう忘れようと思っていました。
しかし絵画教室の生徒さんからもらった「シュリンケ マスキングインク」を使ってみたのですが、あきらめかけていたマスキング画法を使いこなす手ごたえを感じた一枚となりました。




春の琵琶湖風景

こんな風景の中にいると、何時間でも時の過ぎ行くことを忘れてしまいそうです。
風景画を描くポイントは遠近感の表現の仕方にありますが、それには近景と遠景の格差を大きくすることですが、この絵では近景を思いっきり暗くしたのですが、それ以上に遠景を明るく描きました。






台風一過のショッピングセンター駐車場

ショッピングセンターの駐車場が水浸しになり、親子づれが楽しそうにはしゃいでおり、この絵は「水のある風景」というより、「水のあり過ぎる風景」になりました。
これまでの水彩画ではこんな情景は絵のテーマにはならないと見逃していたのですが、そんな風景に好奇心をもって描くのが、トレース水彩画ならではの真骨頂です。





淀んだ池の風景

私の散歩コースのひとつに、「大池」めぐりがあるのですが、住宅地のすぐそばにあるにもかかわらず、ひっそりと静かで、妖怪や河童がでそうな怪しげな雰囲気をかもし出しています。
この絵のポイントは、何といっても池の色。グラデーションによる色の変化に気を使いました。木の幹を黒く塗りつぶしたのも効果的だったと思います。







多摩川河口

多摩川の河口付近で、羽田国際空港がすぐ目の前の地点の風景です。
巨大な宇宙基地のような空港施設に忙しく離発着する旅客機の下で、時代から取り残されたような船がのんびりと係留されている風景が面白く、絵にしました。






奥能登・穴水地区風景

入り江は波ひとつなく鏡のような海面が広がっています。
おじさんは魚を獲るために網を仕掛けているのでしょう。それにしてもこんな簡単な仕掛けで獲れるとしたら、ずいぶん間抜けな魚ではないかしら・・・。
この絵のポイントは海のグラデーションをていねいに描くことにあります。





横浜は山下公園風景

古き良き時代に活躍した客船・氷川丸の雄姿が見えます。
この絵にはいろいろな要素が複雑に入り込んでいるため、手前の木々を真っ黒に塗りつぶし単純化することで、木の向こうの船や人物が光り輝いているように表現できました。






鎌倉・由比ガ浜海岸

これは夕方ではなく、夏の太陽が昇る早朝の風景です。波のいい日には、サーファーたちが暗いうちから海に繰り出し、寸暇を惜しんで波乗りに興じます。そして時間ともなれば、あわてて自宅に帰り、背広に着替えて出勤となるわけです。






千葉県の保田と鴨川を山越えで結ぶ長狭街道風景

新緑がまぶしい季節ですが、低い山にもかかわらず頂上は芽吹き時なのか、下から上まで微かに色が変化しているのが面白く、この絵の魅力どころとして描きました。






葉山マリーナ風景

水面をどう描いたらいいか?の質問をよくされるのですが、描き方はカンタンなのです。
それは家や人物を描くときと同様に、水面の輪郭を正確にそしてていねいにトレースし、はみ出さないように彩色することです。逆に、不定形の水面だからといっていい加減に描けば、決して魅力的な水面は描けないと思います。
つまり水面も人物を描くようにていねいに描くというのが答なのです。